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つたじろう(Tsuta_J) 競技プログラミングの記録

AtCoder Beginner Contest 018 D: バレンタインデー

バレンタインデー、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はいつもと変わらず競プロをやっています。というわけで今回は ABC018 D 問題です。

問題概要

原文 → D: バレンタインデー - AtCoder Beginner Contest 018 | AtCoder

女子が  N 人、男子が  M 人いる中から、女子  P 人、男子  Q 人からなるグループを作る。

チョコレートは  R 個あり、番号が  x_i である女子は番号が  y_i である男子に幸福度  z_i である  i 番目のチョコレートを渡すが、これは番号が  x_i である女子と番号が  y_i である男子が両方ともグループに含まれている時に限り渡すことができる。

渡されたチョコレートの幸福度の合計値の最大値を出力せよ。

解説

女子の組み合わせ、ならびに男子の組み合わせを総当りで考えてしまうと、組み合わせが  {}_N C_P \times {}_M C_Q 通りあるため間に合わず、この問題の制約では部分点止まりになります。

満点解法では、「グループに入れる女子を固定すれば、チョコレートを貰う男子とその男子が得る幸福度がわかる」ことに着目します。グループにどの男子を入れるかについては、幸福度が大きい男子から貪欲に選択するのが最適です。いわゆる半分全列挙というやつです。したがって、次の流れで実装すればよいです。

  • グループに女子を  P 人入れる各組み合わせについて以下を行う
  • チョコをもらう可能性のある男子について、幸福度を計算する
  • 幸福度が大きい順に男子を  Q 人選び、その男子の幸福度の合計を計算し、その max を答えとする

この方針で解くと男子の組み合わせを列挙する必要がなくなるため、間に合います。

ソースコード

signed main() {
    int n, m, p, q, r; cin >> n >> m >> p >> q >> r;
    vector<pii> v[20];
    rep(i,0,r) {
        int x, y, z; cin >> x >> y >> z;
        x--; y--;
        v[x].pb(pii(y,z));
    }
    int ans = 0;
    rep(i,0,(1 << n)) {
        int bcnt = __builtin_popcount(i);
        if(bcnt != p) continue;
        int value[20] = {};
        rep(j,0,n) {
            if(i >> j & 1) {
                rep(k,0,v[j].size()) {
                    int to = v[j][k].fr;
                    int cost = v[j][k].sc;
                    value[to] += cost;
                }
            }
        }
        sort(value, value + m, greater<int>());
        int temp = 0;
        rep(j,0,q) temp += value[j];
        ans = max(ans, temp);
    }
    cout << ans << endl;
    return 0;
}

余談

2/9 の SRM 708 で、念願の Div1 昇格を果たしました。初めて青になれたのでうれしかったです。

青底辺から上がれるようにこれからも頑張ります。

AtCoder Regular Contest 043 B: 難易度

ARC043 B問題、データ構造で殴ってしまったけど、明らかに想定解法より楽な方法だと思うのでいちおう紹介。

問題概要

問題原文 → B: 難易度 - AtCoder Regular Contest 043 | AtCoder

長さ  N の数列が与えられる。この数列から、(  i - 1 番目に取った数 )  \times 2 \leqq (  i 番目に取った数 ) となるように数字を  4 つとる。この取り方の総数を  1000000007 で割った余りを出力せよ。なお、同じ値でも違うインデックスにある数同士は区別される。

解説

まず数列をソートして、dp でできないかを考えてみます。

dp[i][j] := i 番目の数を j 番目に使う場合の数 という配列を考えると、 a_i の前に選んだ可能性のある数は  1 \leqq a_k \leqq \lfloor \frac{a_i}{2} \rfloor を満たす全ての数であるため、遷移は以下のようになります。

 dp_{i,j} = dp_{i,j} + \sum_{1 \leqq a_k \leqq \lfloor \frac{a_i}{2} \rfloor} dp_{k, j-1}

これをそのまま実装してしまうと  O(N^2) のコードになってしまい TLE しますが、  \Sigma をとっている部分は  a のインデックスが  0 からある数字までの区間の和ですので、この部分を BIT などのデータ構造で高速で計算すれば時間内に解くことができます。計算量は  O(N \log N) です。実装では BIT を使いやすくするために配列を再利用するとよいでしょう。

ソースコード

BIT を使いやすくするために配列の再利用をしています。

// BIT 略
signed main() {
    int n; cin >> n;
    int a[100010]; rep(i,0,n) cin >> a[i];
    sort(a, a+n);
    zeroIndexedBIT<int> dp(n);
    rep(i,0,n) dp.add(i, 1);

    rep(j,0,3) {
        repr(i,n-1,0) {
            dp.add(i, -dp.sum(i,i));
            int k = upper_bound(a, a+n, a[i] / 2) - a;
            k--;
            if(k < 0) continue;
            int temp = dp.sum(0, k);
            dp.add(i, temp);
        }
    }

    int ans = dp.sum(0, n-1);
    cout << ans << endl;
    return 0;
}

AtCoder Grand Contest 010 B: Boxes

AGC010 の B 問題。本番解けなかったけどこれは良問だとおもう。

問題概要

原文 → B: Boxes - AtCoder Grand Contest 010 | AtCoder

 N 個の箱が環状に並んでおり、 i 番目の箱に入っている石の数は  a_i 個である。

この環状に並ぶ箱に対して、ある箱を選んでそれを  i 番目としたとき、 1 から  N の各  j に対して、 (i+j) 番目の箱から石をちょうど  j 個取り除く、という操作が行える。ただし、 N+k 番目の箱は  k 番目と同一視するものとする。

この操作を繰り返して全ての石を取り除くことができるかを求めよ。ただし各操作において、取り除きたい個数の石がない箱があるときは、その操作を行えないものとする。

解説

箱の数を  n とおくことにします。

まず、この操作を  1 回行った時の重要な性質をいくつか見ていきます。

  1.  1 回の操作で  \frac{n(n+1)}{2} 個の石が取り除かれる
  2.  i 番目の箱に入っている石の数の変化量を  h_i とおくと、隣接  2 項間の  h の差分の和  \sum_{i=1}^N (h_{i-1} - h_i) 0 になる

前者は問題文より明らかです。後者は、差分が  -1 の箇所が  (n-1) 個あり、差分が  (n-1) の部分が  1 個あるため、結果的に差分の和は  0 になります。

したがって、操作が  k 回行われた場合、 k \times \frac{n(n+1)}{2} 個の石が取り除かれ、上述の差分の和は  0 であることがわかります。特に前者は非常に重要で、これを言い換えると、与えられた数列の項の総和から操作回数を計算できると言えます。

これで数列全体に対する操作の回数はわかりましたので、あとは「どの箱から何回操作を行ったか」の情報がわかれば解けます。以降、数列全体に対する操作の回数を  z とします。

 i 番目の箱から操作を行う数を  x_i とし、元の数列で自分より前の項との差分、すなわち  a_{i-1} - a_i s_i とします。このとき、 x_i はどのように表せるでしょうか?これは、次のことを用いて考えれば良いです。

  1.  i 番目から操作を行う回数が  x_i 回 → 前の項に比べて  x_i \times (n-1) 減っている
  2.  i 番目以外から操作を行う回数が  (z-x_i) 回 → 前の項に比べて  (z-x_i) \times 1 増えている

この事実と、 s_i が「前の項からいくつ減っているか?」を表していることから、次の一次方程式を立てることができます。

 s_i = (n-1)x_i - (z-x_i)

これを  x について解くと、

 x_i = \frac{s_i + z}{n}

となります。もちろん、 x_i は整数になりますので、分子  s_i + z n の倍数でなければなりません。

どの箱から何回操作を行ったかの情報さえあれば、数列を構築することができます。 1 番目の数列の値を  O(N) で構築すれば、 2 番目以降は前の項の結果を用いて  O(1) で計算できるため、結果  O(N) で構築できます。私のソースコードではこの方法で構築した数列と与えられた数列を比較して最終確認をしています。(この最終確認はしてもしなくても良いです)

ソースコード

signed main() {
    int n; cin >> n;
    int a[100010] = {};
    int sum = 0;

    rep(i,0,n) {
        cin >> a[i];
        sum += a[i];
    }

    int cs[100010] = {};
    int ret[100010] = {};
    int cntnum = 0;

    if(sum % (n * (n+1) / 2)) cout << "NO" << endl;
    else {
        cntnum = sum / (n*(n+1) / 2);
        rep(i,0,n) {
            int prev = (i - 1 + n) % n;
            int s = a[prev] - a[i];
            // n で割り切れなければ操作回数が小数になるので不適
            // 結果が負になるのも不適 (操作回数は非負整数)
            if( (s+cntnum) % n != 0 || (s + cntnum) / n < 0) {
                cout << "NO" << endl;
                return 0;
            }
            cs[i] += (s + cntnum) / n;
        }
        rep(i,0,n) ret[0] += cs[i] * ((n - i) % n + 1);
        rep(i,1,n) ret[i] = ret[i-1] - cs[i] * n + cntnum;
        rep(i,0,n) {
            if(ret[i] != a[i]) {
                cout << "NO" << endl;
                return 0;
            }
        }
        cout << "YES" << endl;
    }
    return 0;
}

この、特殊なデータ構造を理解している必要もなく、実際はループと単純な演算だけで答えが導けるっていう考察重視の感じね。さすが最強高校生が考える問題は一味違う・・・。